甲状腺・内分泌疾患|すわ内科糖尿病クリニック|諏訪市高島の内科・糖尿病内科・泌尿器科

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甲状腺・内分泌疾患

甲状腺・内分泌疾患|すわ内科糖尿病クリニック|諏訪市高島の内科・糖尿病内科・泌尿器科

内分泌内科について

内分泌内科について

「内分泌」という言葉を聞き慣れない方も多いと思います。
内分泌とは、下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎(皮質・髄質)などからホルモンが分泌されることで、内分泌疾患とはこれらのホルモン分泌に異常をきたす病気です。ホルモンは全身に様々な働きかけを行う物質であるため、その異常により全身に様々な障害がおきます。
その聞き慣れない言葉と対照的に、実は多くの方が患っている病気でもあります。例えば後述の橋本病は、成人女性の約10%にみられます。しかし、明らかな症状が現れないことも多く、病気についての十分な知識がないと診断することが難しいため、見逃されていることもあります。
内分泌疾患は早期発見が非常に重要な疾患です。当院では、内分泌代謝科専門医が、各種内分泌疾患に加え、電解質バランスの異常や内分泌の病気を原因とする高血圧、脂質異常症、糖尿病など幅広く診断、治療させていただきます。

内分泌疾患にみられる症状

このような症状やお悩みがある方はご相談ください。

  • 首の前部が腫れている
  • 安静にしているのに動悸がある
  • 汗をたくさんかくようになった
  • 手や指が震える
  • 顔や手がむくむ
  • イライラする、落ち着きがなくなった
  • よく食べるのに体重が落ちてきた
  • 食欲がないのに太ってきた
  • 肌が乾燥する
  • 体が冷えて寒がりになった
  • 便秘になりやすい
  • 月経が不順になった 不妊症
  • 眼球が出てきたような気がする
  • 健康診断などで甲状腺の腫れを指摘された

症状が当てはまる方や、気になることがございましたら何でもお気軽にご相談ください。

内分泌系の主な病気

甲状腺疾患

甲状腺は首(のど)の前にある臓器で、甲状腺から分泌されるホルモンは、心臓、肝臓、腎臓、脳などに働きかけて体の新陳代謝を活発にする働きをしています。この機能に異常を来すと、代謝が亢進したり低下したりすることで全身にさまざまな症状を引き起こします。

バセドウ病

免疫の異常により甲状腺ホルモンの産生が増加し、代謝が高まることで、動悸がする・熱が出る・暑がりになり汗をかきやすくなる・疲れやすくなる・手が震えるなどの症状(甲状腺中毒症状)が現れます。他に、体重が減る、下痢になる、気持ちが落ち着かず怒りっぽくなるなどの症状が出ることもあります。また、眼球が突出し(甲状腺眼症)、物が二重に見えたりすることもあります。バセドウ病では多くの場合、まずは抗甲状腺薬による薬物療法を行いますが、効果が出ない場合、ラジオアイソトープ治療や手術治療を検討します。

亜急性甲状腺炎

感染など様々な原因で甲状腺が破壊され、甲状腺ホルモンが過剰になり甲状腺中毒症状が現れます。治療法はステロイドや非ステロイド系解熱鎮痛薬であり、バセドウ病との鑑別が重要です。その他、無痛性甲状腺炎や機能性甲状腺結節などでも甲状腺中毒症状が現れます。専門医として適切な診断をさせていただきます。

甲状腺機能低下症(橋本病など)

橋本病は慢性甲状腺炎とも呼ばれ、免疫の異常により炎症が生じ、甲状腺が少しずつ破壊される病気です。橋本病の方の約5人に1人で、甲状腺のホルモンが低下します。甲状腺ホルモンの低下により全身の代謝が低下し、寒がりになる、体重増加、体温低下、だるさ、便秘、脂質異常症などが出現します。また、無気力となって気分が落ち込むこともあります。うつ病や更年期障害、脂質異常症と間違われ治療されていることもあります。疑わしい症状があれば、甲状腺ホルモンの検査をお勧めします。

甲状腺腫瘍

甲状腺腫瘍は無症状のことが多く、頸部のしこりに偶然気づいたり、検診などで指摘されることで受診されます。多くは良性腫瘍であり、腺腫様甲状腺腫(せんしゅようこうじょうせんしゅ)、嚢胞、濾胞腺腫(ろほうせんしゅ)などが含まれます。悪性腫瘍(甲状腺がん)は、乳頭がんが全体の90%以上を占めているといわれています。甲状腺に腫瘍が見つかった場合、まずは超音波検査を行い、必要があれば穿刺吸引細胞診という精密検査が必要になります。良性、悪性を判断するために速やかな受診をお勧めします。

下垂体疾患

脳下垂体は脳の中心から垂れ下がっている器官であり、各内分泌臓器のホルモン分泌や尿量を調節する重要な役割を果たしています。脳下垂体のホルモン分泌が増加する病気には増加するホルモンによって、先端巨人症、クッシング病、プロラクチノーマ、TSH産生腫瘍などがあり、各ホルモンの過剰により様々な健康障害を引き起こします。逆にホルモン分泌が低下する病気には汎下垂体機能低下症や中枢性尿崩症があります。低下したホルモンを薬によって補う治療が必要になります。下垂体腫瘍は良性が多く、時間をかけてゆっくり増大するものが多いですが、腫瘍が大きくなることで視力・視野障害などを来すことがあります。

副甲状腺疾患、(原発性副甲状腺機能亢進症、特発性副甲状腺機能低下症など)

副甲状腺機能亢進症では、副甲状腺ホルモンの過剰な分泌によって、血液中のカルシウム濃度が上昇し、尿路結石、骨粗鬆症や高カルシウム血症による様々な症状(口渇、食欲不振、悪心、嘔吐、便秘、倦怠感、筋力低下、精神症状、多飲多尿など)を引き起こします。

副腎疾患(原発性アルドステロン症、Cushing症候群、褐色細胞腫、副腎不全など)

副腎は腎臓の上にある小さな器官であり、アルドステロン、コルチゾール、カテコラミンなどのホルモンを作る働きをしています。副腎が分泌するホルモンは人間の生命を維持するのに必要不可欠な物質であり、特にコルチゾールが低下する副腎不全は、生命に関わることがあります。血液検査のほか、ホルモン負荷試験や各種画像診断等で診断し、適切な用量のステロイドを補充することが必要です。
一方、副腎に腫瘍ができ、そこからホルモンが過剰に産生されると様々な全身症状を来し高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病に関連します。例えば、原発性アルドステロン症は高血圧の5〜10%を占めると言われており、手術や薬物療法などの適切な治療によって血圧のコントロールに加え将来的な心血管病のリスクも減少させることができます。そのためには早期発見・治療が重要となります。

肥満症

肥満により糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの健康障害を合併し、減量が必要とされる病態が肥満症です。内臓脂肪の蓄積は脂肪組織に炎症を引き起こし、インスリンなどのホルモン分泌に影響を与え、動脈硬化の危険性が高まるとされます。重度の肥満症では生活指導の他、薬物療法や超低カロリー食事療法などが行われることがあります。

骨粗鬆症

骨粗鬆症は、骨の量と質の低下により骨折しやすくなる病気です。生活習慣病の一つとされ、予防や早期診断が注目されています。閉経後の女性に多い「閉経後骨粗鬆症」のほかに、甲状腺や副甲状腺など内分泌疾患に関連して起こるものもあります。気になる方は、骨密度を測定することをお勧めします。